給湯器から蛇口の増設まで！配管分岐とDIY設置の手順 | メディア | 千葉県市川市の給湯器・キッチン・ユニットバス・水まわりのリフォーム専門店

蛇口をもう一つ増やしたい、ベランダや庭でもお湯を使いたい。そんな暮らしの小さな希望を叶える方法をご存知ですか？

 

実は今、給湯器の蛇口増設を希望する家庭が増えています。背景には、屋外での洗車やガーデニング、冬場の屋外作業といった日常シーンの変化があります。しかし、「配管って難しそう」「水漏れや工事費用が心配」といった不安から、一歩踏み出せない方も多いのが現状です。

 

特にDIYを検討している方にとっては、フレキ管や分岐水栓、保温材、シールテープなどの部材選びや設置場所の水圧確認、配管工事の可否判断といった知識が求められ、ネット上の断片的な情報では不安が残るでしょう。

 

この記事では、給湯器からの蛇口増設に必要な道具一覧・施工手順・失敗しがちなポイントまでをプロ目線で網羅的に解説します。公的な資料や指定工事店の見積もり事例、2025年現在の価格傾向も交えて、トラブル回避の具体策や業者依頼との違いまで比較できます。

分岐増設の基本とは？給湯器と蛇口の接続の仕組み

給湯器から蛇口を増設するというニーズは、近年ベランダや屋外での利便性を求める家庭で急増しています。ガーデニングでお湯を使いたい、ベランダで簡易シャワーを取り付けたい、外部水栓を増設して洗車や掃除を効率的に行いたいというケースが代表的です。このようなニーズに応えるには、給湯器の「分岐接続」に関する正しい理解と設計が必要不可欠です。

 

まず基本となるのが、既存の給湯器からお湯を取り出し、蛇口として機能させるための「配管の分岐工事」です。この分岐は、主に給湯器の出口配管に対して分岐バルブやT字継手（チーズ）を取り付けることで実現します。水道蛇口にお湯が供給される仕組みは、以下のような配管構成で行われます。

 

屋外蛇口増設の配管構成例

配管構成箇所	役割	必要な部品例
給湯器給湯口	給湯の出発点	分岐バルブ、T字管、止水栓
分岐接続部	新しい蛇口への分岐	フレキ管、継手、シールテープ、パッキン
屋外設置用配管	配管の延長と保温	塩ビ管（VP/HT）、断熱チューブ、保温材
屋外蛇口（蛇口本体）	利用者が操作する部分	単水栓・混合水栓・立水栓など使用用途による

分岐工事では、元栓からの止水、配管の接続方法、継手の締め付け具合、水漏れ防止のためのシールテープの巻き方など、すべてにおいて正確な施工が求められます。少しのズレや緩みでも、水漏れや給湯トラブルの原因となり、場合によっては建物への浸水被害にもつながりかねません。

 

また、分岐元となる給湯器の性能や構造にも注目が必要です。機種によっては分岐接続が難しいもの、あるいは施工に資格が必要なものもあります。特にエコキュートなどの高圧給湯機器では、誤った接続による逆流や配管破裂のリスクもあるため、十分な確認と専門的な知識が必要とされます。

 

以下のようなリストも、事前確認に役立ちます。

 

分岐工事前に確認しておくべきポイント

1. 現在使用している給湯器が分岐接続に対応しているか（型番・メーカーサイト確認）
2. 分岐部に必要なスペースがあるか（施工スペース）
3. 屋外の設置場所に凍結や雨風などの影響がないか（保温・保護処理）
4. 使用目的に適した蛇口タイプを選定しているか（混合栓か単水栓か）
5. 水道法や建築基準法上の制限に抵触していないか（自治体確認推奨）

 

また、DIYで施工する方も増えていますが、自己判断で分岐するのは危険な場合もあります。例えば、室内給湯と外部給湯が同時に使用されると水圧に変化が出て、既存設備に支障をきたす恐れがあります。施工後に起こる「水が出ない」「温度が安定しない」といったトラブルは、分岐部の配管設計に起因するケースがほとんどです。

 

使用可能な給湯器のタイプと見分け方

給湯器から蛇口を増設するには、まずその給湯器が「分岐対応機種」であるかどうかの判断が最も重要です。分岐増設はすべての給湯器で可能なわけではなく、機種によっては分岐口が設けられていなかったり、給水圧の関係で安全な施工ができないものもあります。

 

確認方法として最も確実なのは、給湯器の「型番」を元にメーカーの公式サイトや施工説明書を参照することです。型番は本体の側面ラベルに記載されており、そこに記された情報から以下のような内容を確認できます。

 

分岐対応可否のチェックポイント

1. 型番・シリーズ：機種名によって分岐可能なモデルか否かが異なる
2. 施工マニュアルの有無：給湯口・給水口の配管仕様が明示されているか
3. 接続口径：給湯口と新規分岐に必要な部品サイズの適合確認
4. 最大給湯圧・給水圧：同時使用時の圧力変動に耐えられる設計かどうか
5. 注意書き：分岐禁止・DIY不可などの記載があるか

 

とくに家庭でよく使われている「ガスふろ給湯器」と「エコキュート」では分岐対応の可否に大きな違いがあります。

給湯器タイプ	分岐対応のしやすさ	備考
ガス給湯器（壁掛け型）	高い	分岐金具対応多数。DIYも比較的しやすい。
エコジョーズ	やや注意が必要	高効率だが内部圧力に注意。施工マニュアル必須。
エコキュート	専門業者推奨	高圧機種が多く、分岐不可のモデルも存在する。
貯湯式電気温水器	型式により異なる	接続口が複雑な場合があり、施工知識が求められる。

さらに、分岐水栓を取り付ける際には「給水・給湯のどちらから分岐するか」も重要なポイントです。お湯を利用したい場合は必ず「給湯側」からの分岐が必要であり、逆に給水側から分岐しても冷水しか供給されません。また、使用する金具（例 分岐バルブ、水道蛇口分岐水栓、f型切替弁など）も、給湯用かどうかの耐熱性能があるかを確認する必要があります。

 

ベランダや庭など屋外での使用を前提とする場合には、蛇口や配管自体に凍結対策が施されているか、保温材を巻くことができるスペースがあるかもチェックしましょう。特に寒冷地では配管が凍結・破裂するリスクがあり、地域の気候に応じた施工が求められます。

 

屋外設置に向いているパターンと構成例

自宅のベランダや庭でお湯を使いたいというニーズは年々高まっており、洗車やガーデニング、ペットのシャンプー、アウトドア調理など、多様なライフスタイルに合わせた利便性が求められています。そこで注目されるのが、屋外に給湯対応の蛇口を増設する工事です。用途に応じて設置方法や水栓のタイプを選ぶことが、快適さと安全性を両立させる鍵となります。

 

もっとも一般的な設置方法は、既存の給湯器から配管を分岐させ、屋外まで給湯管を延長して蛇口を設ける「分岐増設方式」です。この方法では、給湯器の給湯口に分岐バルブを取り付け、フレキ管や塩ビ管などを使って屋外へ給湯管を延ばしていきます。

 

次に、屋外設置で使用される水栓の種類とその用途に合った構成パターンを以下に整理します。

 

屋外蛇口の設置パターンと特徴

使用シーン	水栓タイプ	特徴	設置に必要な部材例
洗車・掃除	単水栓	シンプル構造でコストを抑えやすい	単水栓、塩ビ管、チーズ継手、保温材
ガーデニング	混合立水栓	水温を調整できるため植物にやさしい	混合水栓、保温ジャケット、逆止弁、止水栓
ペットのシャワー	シャワー付き混合栓	シャワーヘッド付きでペットの洗浄に便利	シャワー水栓、可とう管、分岐バルブ、フレキ管
ベランダの洗濯	壁付混合水栓	バルコニーの外壁に直接取り付け可能	壁付け金具、フレキ管、テープ、水道ソケット
冬場の使用	凍結防止水栓	水抜き可能で凍結対策にも対応	凍結防止栓、エア抜きバルブ、断熱チューブ、ヒーター線

とくに混合立水栓は、冷水とお湯を混ぜて適温にできるため、庭やベランダで多目的に使いたい家庭には非常に人気です。逆に、最もコストを抑えたい場合は単水栓での増設が基本となりますが、この場合は給湯専用としての設計が必要なため、誤って冷水配管と接続しないよう注意が必要です。

 

また、ベランダに設置する際は、給水・給湯配管の長さと勾配を十分に計算する必要があります。勾配が不適切だと、使用後の水が配管内に残り凍結・破損の原因になります。ベランダ設置では「壁貫通施工」が必要になる場合もあり、防水処理や耐火処理も欠かせません。

 

さらに、地域によっては水道局や自治体への申請が必要なケースもあり、屋外水栓の増設が水道法や建築基準法に抵触しないかの確認も重要です。特に指定工事店での施工義務がある自治体も存在しますので、事前に業者との打ち合わせや行政への相談をおすすめします。

 

外部設置の注意点と安全対策

まず最も重要なのが「凍結対策」です。冬季に給湯管が凍結すると、配管内の水が膨張して破裂する可能性があります。これを防ぐには、以下の3つの基本対策を講じる必要があります。

 

凍結を防ぐための三大対策

1. 保温材を巻く：屋外に露出する配管には必ず断熱チューブを使用
2. 凍結防止ヒーターを設置：電熱線で配管を温める装置で特に寒冷地では有効
3. 水抜き機能付き蛇口を使用：使用後に配管内の水を抜くことが可能な構造のもの

 

これらの施工を確実に行えば、凍結による破損や水漏れを未然に防ぐことができます。

 

次に必要なのが「防水対策」です。屋外で使用する以上、雨水の侵入や湿気の蓄積により、配管内や周辺部が腐食したり、劣化が早まったりするリスクがあります。防水対策として有効な方法には以下があります。

 

外部施工時の防水チェックポイント

• 給水・給湯管の貫通部には「防水パテ」「コーキング」をしっかり充填
• 外壁に取り付ける際は「防水プレート」や「樹脂製カバー」で雨の侵入を防止
• 地面に埋設する場合は「水抜き穴付きの保護管」を活用し排水性を確保

 

さらに、紫外線や風雨により露出部の劣化が進むこともあるため、「耐候性」のある素材選びがポイントです。金具や配管カバーには、UV耐性が高い製品を選ぶと良いでしょう。

 

なお、外部設置における安全性確保の観点では、次のような施工トラブルにも注意する必要があります。

 

よくある施工ミスとその回避策

• パッキンの不良取り付けによる水漏れ → 水道専用パッキンとシールテープを適切に使用
• 配管勾配不足 → 排水が滞り逆流・凍結の原因になるため、勾配1/100以上を確保
• 支持金具の固定不十分 → 強風などでの外れや破損を防ぐため、アンカー打設など確実な固定を行う
   

増設の手順と施工の流れ

給湯器から蛇口を増設するDIY作業は、正しい手順を守れば自宅でも比較的安全に行うことが可能です。ただし、水道・ガスに関わる作業のため、安全性と正確性は何よりも重要です。ここでは、初心者でも理解しやすいように、作業の流れをステップ形式で詳しく解説します。

 

作業前には、以下の点を確認してください。

 

• 給湯器の設置年数と状態（老朽化していないか）
• 分岐施工可能な給湯器タイプかどうか
• 屋内外の配管経路と設置スペースの確保
• 必要工具・部材の準備完了

 

ステップ1 元栓の閉栓と安全確認
作業前に必ず給湯器の元栓を閉じ、水・ガス・電源を遮断します。誤って通水された状態で作業すると、水漏れや感電のリスクがあります。

 

ステップ2 配管経路の仮設計
ベランダや庭など設置場所までの最短で安全な配管ルートを確認します。できるだけ曲がりを少なくすることで、水圧の低下や水漏れのリスクを減らせます。

 

ステップ3 分岐水栓・チーズ継手の取り付け
給湯器や既設配管から分岐するための継手（T字型チーズなど）を取り付けます。ネジ部にはシールテープを時計回りに3〜5回巻きつけ、しっかりと防水処理を行います。

 

ステップ4 フレキシブル管や塩ビ管を接続
分岐から蛇口設置予定箇所までフレキ管などを使って配管します。必要に応じて塩ビ管を切断・接着し、水平器で傾きのないように調整しながら固定します。

 

ステップ5 蛇口本体を取り付け
壁面や地面など設置箇所にステーなどで蛇口を取り付けます。混合水栓やシャワータイプの場合は、ホースの長さや角度にも注意が必要です。

 

ステップ6 水漏れ確認と通水テスト
接続箇所すべてを締め直し、元栓を開けて通水します。このとき、水漏れの有無をチェックし、必要であれば増し締めやパッキン交換を行います。

 

ステップ7 仕上げ・保温材の巻き付け
屋外の場合は、保温材やカバーを配管に巻いて凍結防止処理を施します。また、屋根のない場所であれば防水テープや塗装による劣化防止も推奨されます。

 

このように、ステップを守って丁寧に作業すれば、DIYでも給湯器から蛇口を増設することは可能です。ただし、分岐やガス周辺の加工が必要になる場合は、無理をせず指定工事店に依頼するのが賢明です。

 

DIYで起こりがちな失敗と対処法

給湯器から蛇口の増設をDIYで試みる場合、慎重に作業を進めても失敗のリスクはつきものです。とくに初心者が見落としがちなポイントは、「水圧調整」「部品選定ミス」「配管接続の不備」「保温対策の不足」など。以下に代表的な失敗とその防止策、万が一の対応方法を具体的に解説します。

 

1. 水漏れトラブル
   接続部分のシールテープの巻き方が不十分だったり、パッキンが劣化していたりすると、施工直後や数日後に水漏れが発生することがあります。

 

防止策

• シールテープは時計回りに均等に3〜5巻き
• パッキンは新品を使用し、正しいサイズを選定
• フレキ管接続時は、ねじれやたるみがないか確認
• 水圧が弱くなる
  分岐後の蛇口で水圧が大幅に低下するケースがあります。これは、元の給湯配管の径が細い、配管距離が長い、曲がりが多いなどが原因です。

 

対策

• 13Aより太い20A配管を使用
• 可能な限り直線的な配管ルートにする
• 必要に応じて圧力調整器を設置
• 適合しない部材を使用してしまう
  見た目が合っていても、実は規格が異なる（ミリ規格とインチ規格など）ことで接続できない、または強引に接続して水漏れが発生する例もあります。

 

防止策

• 必ず製品の型番・仕様書を確認
• ホームセンターのDIYアドバイザーや給湯器メーカーに相談
• 凍結・劣化によるトラブル
  特に屋外設置の場合、冬季に凍結して配管が破裂するケースや、紫外線・雨による劣化が進行し、水漏れや破損につながるケースがあります。

 

予防策

• 保温材を二重巻きし、端部はビニールテープで固定
• 直射日光が当たる箇所には日除けやボックスを設置
• 定期的に劣化状態をチェック

 

これらの失敗事例は、事前に情報を収集し、しっかりと対策を講じることで多くが回避可能です。とくに「施工後の水漏れチェック」「保温処理」「部材の適合性確認」は、DIY成功のカギを握る重要ポイントです。

 

まとめ

給湯器から蛇口を増設するという選択肢は、近年ますます注目を集めています。洗車やガーデニング、屋外でのペットのシャンプーなど、家庭の利便性を高める一方で、配管や工事に関する知識不足から二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、給湯器のタイプ別の対応可否、分岐水栓やフレキ管といった必要な部材、増設の施工ステップ、さらにはDIYでありがちな失敗例とその対処法まで、あらゆる角度から解説してきました。特に注意が必要なのは、水道管の口径や水圧、屋外設置時の凍結対策です。保温材やシールテープなど細部まで気を配ることで、トラブルを未然に防ぐことが可能になります。

 

費用面では、指定工事店による見積もり相場が約1万5000円〜4万円前後である一方、自身で施工する場合は必要な部材を揃えて1万円以下に抑えられるケースもあります。ただし、水漏れや施工ミスによる損害リスクを考慮すると、十分な知識と下調べは欠かせません。

 

給湯器の蛇口増設は、住宅の機能性を高める投資として非常に価値のある選択です。自宅の状況に応じた最適な設置方法を見極め、費用対効果をしっかりと把握することで、無駄な出費や施工トラブルを防ぐことができます。これから実施を検討される方は、ぜひ信頼できる情報をもとに、後悔のない判断をしてください。

よくある質問

Q. 屋外のベランダに蛇口を増設したいのですが、凍結対策はどうすれば良いですか？

A. 屋外に蛇口を増設する際には、給水管や分岐配管に保温材を巻くのが基本です。特に冬季の凍結を防ぐためには、凍結防止ヒーターの設置が有効で、価格は1メートルあたり2000円前後が目安です。また、防水施工をしっかり行わないと水漏れやトラブルの原因にもなります。屋外設置の場合は、保温と防水をセットで考え、安全性を最優先にした工事が求められます。

 

Q. DIYで増設する際、間違いやすいポイントはどこですか？

A. DIY初心者がよくつまずくのが、フレキ管の接続部分からの水漏れや、配管内の水圧不足による給湯トラブルです。特にシールテープの巻き方が甘かったり、パッキンが劣化しているまま使用したりすることで水漏れが発生しやすくなります。さらに、給湯器本体に対応していない分岐水栓を取り付けてしまうと、そもそも機能しないという問題も。部品の選定や説明書の確認は、事前にしっかり行っておくことが重要です。

 

Q. 業者に依頼する場合、どのような業者を選べば失敗しませんか？

A. 指定工事店や水道局の登録事業者であるかどうかをまず確認してください。工事後の保証があるか、施工実績が豊富か、口コミや評価が高いかといった点も大切です。市川市や近郊エリアでは、地域密着型の業者を選ぶことで、アフターサポートもスムーズに受けられます。また、給湯器のタイプによっては特殊な分岐が必要な場合もあるため、見積もりの際に必ず使用機種と設置希望場所を詳細に伝えることが成功のポイントです。

 

会社概要

会社名・・・株式会社カワギシ
所在地・・・〒272-0805 千葉県市川市大野町１丁目４３９−１
電話番号・・・047-337-1701